作業事例

東京光音の試みをご紹介します。

 

水損テープの洗浄

水損テープの洗浄

東日本大震災にて罹災したminiDVテープのクリーニング作業の様子です。真水を被った状態とは異なり、泥なども含まれています。

こちらの写真は、ボランティアとして行ったときの作業記録です。

※ラベルの文字の部分につきまして、固有名詞がわからないように一部加工しています。

到着したminiDVテープ。

一見、ケースが汚れているだけで大丈夫のようにも見えます。

分解すると、中から乾燥した土が出てきました。開封後はまずケースを洗浄していきます。衝撃などにより、テープ自体に折れ目などが付いていたり劣化により走行面が変色している可能性もあります。

テープの走行面にも汚れは付着しています。手作業にて洗浄を行います。また、罹災状況により部分的に酸化している場所があります。

左:クリーニング後の中身
右:ケースを閉じた後の状態

拭き取った後はまだ水分が付いていますので、十分に乾かしてから元の形に巻き直して完成です。

※本作業時は、オリジナルケース損傷のため、別のケースに入れ替えを行っています。

 

カビ発生のSPレコード

カビが発生したSPレコードのカビ取り

現在では貴重品となった昔のレコードも保管時間や保管状態によりカビが発生した状態になります。

以下は、弊社に依頼された、カビが発生したレコードをクリーニングしたレコードです。

保管時にカビが発生したレコード

クリーニング終了後のレコード。

クリーニングでここまで復元!!無事メディア変換終了しました。

 

28mmフィルムの復元

28㎜フィルムのデジタル復元

小型映画の創成期に誕生した28㎜フィルムです。

パーフォレーションの数が左右で違う特殊な形状をしています。準備開始からおよそ2ヵ月の日時を費やし、弊社技術スタッフは28㎜フィルムのテレシネ作業に成功しました。

早稲田大学演劇博物館 小松様のご了承を得て、掲載しています。

 

17.5mmフィルムの復元

17.5㎜フィルムのデジタル復元

サウンドトラックが付された17.5㎜フィルムは、35㎜フィルムを縦に切断して作られたフィルムで、1933年にフランスのパテ社が特許を取得して以降、1940年代までのわずか十数年間生産されました。

日本でも1930年代半ばから1940年代にかけて普及しました。国際トーキー社は終戦後の1949年頃まで縮写版を製作したが、1950年代になると17.5㎜フィルムの時代は終焉をむかえました。

準備開始からおよそ3ヵ月半の日時を費やし、弊社技術スタッフは17.5㎜フィルムのテレシネ作業に成功しました。

 

ガラス乾板の再生

乳剤面が剥離したガラス乾板の再生

保管時間や保管状態により乳剤面が剥離したり、カビが発生したりとガラス乾板も様々な状態になります。

以下は弊社に依頼された乳剤面が剥離したガラス乾板をデジタル処理を施し、再生したものです。

保管時に乳剤面が剥離したガラス乾板

乳剤面を整理!!

キズ、ゴミなどをデジタル処理し、CDなどの各メディアにデジタル化します。

 

カビ発生のVHSテープ

VHSテープのカビ取り

Hi8、ベータ、VHSテープも保管時間や保管状態により縮んだり、カビが発生したりと様々な状態になります。

以下は弊社に依頼された、カビが発生したVHSテープと、それをクリーニングしたVHSテープです。

保管時にカビが発生したVHSテープ

クリーニング終了のVHS

無事メディア変換終了しました。

 

シネテープの伸ばし

縮んだシネテープの伸ばし

シネテープもフィルムと同様に、保管時間や保管場所により縮んだり、カビが発生したりと様々な状態になります。

以下は弊社に依頼された、縮んだシネテープと、それを修復したシネテープです。

経年劣化で縮んだシネテープ

復元作業終了後のシネテープ

熱処理と伸ばし作業、クリーニングでここまで復元!!収録時は音ノイズ処理をして無事メディア変換終了しました。