
音声資料にはレコード、オープンリールテープ(6㎜テープ)、カセットテープなどがあります。
ここでは劣化修復、デジタル化の依頼が多いオープンリールテープを取り上げます。
オープンリールテープの経年劣化
多くのオープンリールテープはベース素材にポリエステルが使われていますが、1970年初頭頃までアセテートが使われていました。そのためアセテートベースのテープは映画フィルムと同じようにビネガーシンドロームを発症します。
オープンリールテープの劣化症状と修復
劣化症状としては波打ち状の変形や縮みが最も多く、酷い場合は紐状に丸まってしまうものもあります。このような状態のテープを機械にかけるとテープが正確にヘッドに当たらないため、音のこもりや音レベルの変動が起きてしまいます。
また、テープ自体の強度が無くなる脆化と言われる現象が起こり、テープを引き出しただけで千切れる、断片化してしまうものもあります。
変形が発生しているものは平面化処理を行います。ただ、同じアセテートベースの映画フィルムに比べテープ厚が薄く柔らかいため、映画フィルムの修復とは違った方法で平面化をします。脆化に関しては全面に亘り補強用のテープを貼り、強度を保つ処理を行います。
収録時間がわからない・・・
オープンリールテープのテープスピードは9.5㎝/秒、19cm/秒、38cm/秒があり、同じ大きさのテープでも録音方式とテープスピードにより収録時間が変わります。
テープのケースやラベルに表記がある場合は必ず確認してください。何も表記が無い場合は実際に再生機にかけないとわからないので当社にご相談ください。

音がダブって録音されている?
「音がダブって録音されてしまっているので分離できないか」「他の業者さんに音が転写してしまっていると言われた。元音だけ取り出せないか」時々こんな問い合わせを頂きます。実はこれは、テープをきちんと調べれば解決するものが殆どです。
オープンリールテープの録音方式はフルトラック、2トラック、4トラックがあります。
次頁のイラストからわかるように、例えば4トラックで録音されたテープを2トラックのヘッドで再生すると、A面の正方向の音とB面の逆方向の音が一緒に拾われてしまい、正方向の音と逆方向の音がミックスされて出力されます。

